ねんねする子に やりたいものはーァ 針や鋏や絹糸やーァ
ねんねしてくれ 寝る子はかわいーィ 起きて泣く子は 面(つら)憎いーィ
良い娘(こ)嫁入(よめり)する 悪い娘は残るーゥ 嫁入りせん娘は わしひとりーィ
いくら飲まいでも 今夜の酒はーァ 飲んで喜ぶ 親たちがーァ
この子よう泣く 泣かん子欲しやーァ よその泣かん子と 替えてこいーィ
泣くな一太郎 泣かすな二太郎ーォ 泣かすまいとの 三のオリーィ
啼くなにわとり まだ夜が明かんー 明けりゃお寺の 鐘が鳴るーゥ
うちのこの子に 着せたい着物ーォ 背中牡丹で すそ柳ーィ
祭来たとて 何楽しもやーァ 貧乏親もちゃ 腹が立つーゥ
眠たがる子を 寝させもせずにーィ 夜なべさす身の かわいさよーォ
わしらこうして こうせにゃ食えんー だれも養(やしの)て くれやせぬーゥ
現在も市販されている「滋賀のわらべ歌」(石田伊佐雄著)に、
楽譜と解説が掲載されています。