ななよ泣くなよ 赤いべべ買うてやろ
ひもはなにひも 紅絹のひも
ねんねさんせよ 寝る子は可愛い
起きて泣く子は 面憎い
守りというよな 憂いご商売を
どこの港で習たやら
守りと頼んで 女(おなご)とと使(つこ)て
仕着(しさせ)よけくれ 良いのくれ
仕着よけやろ 良いのはやらん
丈の短い 赤縞を
西の山見りゃ 恋してならぬ
お母(か)やお父(と)ったんの 声がする
お母やお父ったんの 声なら良いが
きつねやたぬきの 声がする
寺のぼんさん とぼけてぼけて
お仏供茶碗に 魚(とと)添えて
寺の和尚さん 早鐘(はやがね)ついて
守り子去(い)なして 木偶(でこ)芝居
ななよ泣くなよ 今日は二十五日
三十五日にゃ 赤い飯炊いて
守りにゃ三杯 子にゃ二杯
「守り子歌(守り子が子守を歌った歌)」であったが、ゆっくり歌うことで「寝させ歌(赤児を眠らせる歌)」にもなっている。
現在も市販されている「滋賀のわらべ歌」(石田伊佐雄著)に、
楽譜と解説が掲載されています。